藤は山野に広く自生している植物で、春には薄紫色の花が有名ですが、この藤の繊維は布を織るのにも用いられてきました。 藤布は藤の蔓の繊維の織物のことです。 藤の蔓の樹皮を剥ぎ、さらに表皮を取り除いた中皮を使用し、それを灰汁で炊いて分離した繊維を細かく裂いてすり合わせていって糸をつくります。