「紅花」と聞いてすぐに思い浮かぶのが山形県。紅花の本場山形県米沢市で、紅花から採れる染料を使って染められた真綿糸や座繰り糸による先染めの織物が紅花紬です。
紅花染めの紬は色の定着や退色の問題から、なかなか思い通りの色合いに染まらないうえ、紅花からとれる染料でも黄色にくらべ赤色の割合が非常に少なく、一反分(一人分のきもの)を紅に染めようとすると90~100万輪の紅花が必要なためとても貴重な紬といえます。
また、紅以外にも黄色やオレンジ色、ピンク色などを出すことが可能でほんのりとした暖かみや柔らかな色合い、それに素朴な感じが、若い方のみならずお年をめした方にも好まれています。