1954年に紫鉱株式会社を創業した山口伊太郎は、10代後半に独立し、様々な織技術を考案し独創的な帯の制作を始めました。
70歳より制作を開始した織物による「源氏物語絵巻」はレジオンドヌール勲章オフィシエ章を受賞するなど世界的にも注目されました。
山口伊太郎の作品には花びらを十数色の白糸で質感や色の見え方が変化するように織られ、奥行きのある立体的な表現に仕上げられた菊花文や、四色の経糸に織り込まれる緯糸が組み合わせによってそれぞれの柄・色がより鮮明に浮き上がるように計算されて制作された大唐花文錦などとても魅力的な作品があります。